ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト

―最新科学が明らかにする人体進化35億年の旅-
著:ニール・シュービン
訳:垂水 雄二
早川書房(2013/10/10)
ISBN,:9784150503925
2018-07-28の「あなたのなかの宇宙」に先駆けて上梓されていた本。
著者は、魚類と四肢動物の中間的な特徴を持つ、四肢の関節と自由に動く首四足動物への移行途上のミッシングリンク「ティクターリク」の化石を発見した古生物学者である。
これは知らなかった。
現在の動物の進化においてその発生時期を調べてみると、異なる用途の器官が起源は同じのであって、長い年月の中で利用できるものを使用してきた結果の積み重ねであることが言える。
結果的に、現生の生き物は最初から(神によって)すべてが合理的に成り立っているとはいえない。
似たような概念で、「個体発生は系統発生を繰り返す」という言葉があるが、本書中、著者は明確に否定する。p158
本の題名に難がある。何か気持悪くて手に取る気がしない向きもあるかもしれない。
副題の方と入れ替えた方が良かったと思う。