「衝突安全性能評価の試験方法」のナゾ

クルマの衝突安全性については、JNCAP(Japan New Car Assessment Program):自動車アセスメントという手法で行われている。
YouTubeで検索すれば、簡単に公開されている動画を見ることができる。

最近、疑問に思うことが出てきた。
確かに、衝突試験は「ドーン」と派手に衝突して乾いた状態で破片が飛び散る。一応、それらしい・・・

しかし、実際の事故場面が満載の「Dashcam Russia」等で正面衝突事故の実際、を見ると、
エンジン破損に伴う冷却水漏れによる水蒸気の白煙の立ち上りがほとんどの場合記録されている。

ということは、試験車両と実際走行車両には相違があるのではないか・・・
と思って、国土交通省のサイトを探したが、(探し方が稚拙なためか)見つけられなかった。
車両自体の走行方法は、(エンジンを動作させずに)ウインチけん引することは、以前から知っていた。更に、
燃料タンクに燃料を注入していたら・・・衝突のショックで発火する危険があることから平成28年から「水」に変更したことも公表していた。
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/02assessment/data/h28_3_1_3.pdf

おそらく、
・冷却水を充填していたら・・・水分の後始末が大変、湿気が籠って試験環境悪化
・エアコン冷媒を充填していたら・・・冷媒の大気中放出による環境への悪影響の危惧
という点から、上記については「非充填」状態で実施しているものと推察される。

実事故とダミー事故との映像の差異は明々白々なので、実車両の変更内容を簡単にアクセスできる場所に公開しておいても差支えないと思う。