-見えない波を見るために-
著:後藤 尚久
講談社ブルーバックス(1984年03月)
ISBN:9784061181632
図は、p15「ある有名会社の入社試験問題」
質問:図に示すように1本の電線に電流が流れたとき、この電線から電波が放射されることを中学生にもわかるように簡単に説明しなさい。
本問題への解答が本書の目的のひとつ・・・とある。
p189に「模範解答」がある。(敢えて記さない)
p190で、わかったような、わからないような感じになってしまう。
とある。
確かにそれまでの筆者の電磁波の解説内容からしたら、消化不足の感が否めない。
これは、問題が良くない。
出題者が、「電波」というものをよく理解していないことが伺える。
どのように「電線に電流が流れ」るのか? 直流? 交流? 周波数?
それを定義しないと、電波は放射されない場合がある。
試験解答者はおそらく困ったことだろう。
著者は(遠慮してか)出題の弱点を突いていないので、茫洋とした当たり障りのない横道に逸れたような解答例になってしまっている。