-古代海洋民の航海-
著: ブライアン・フェイガン
訳:東郷 えりか
河出文庫 (2018年2月)
ISBN:9784309464640
著者は考古学関連の著作が多数あり、かつて『古代文明と気候大変動』を2019.02/05にも記事にしている。
個人的に幼少時からヨット帆走の経験があり、その航海人生に端を発する(p13)とも述べている。
古代人の使用していた船とか航海方法について、各種資料を編纂して具体的な肉付けを試みた本。
第2章表題で、いきなり「スンダとサフル」と出てくる。
著者には自明なことと推察されるが、予備知識無い読者は面食らう。読み手を著者と同じレベルと見做してもらっても面はゆい。
ウォレス線の紹介として、(p59)
バリ島とジャワ島のあいだのロンボク海峡
と記しているが、間違い。正しくは、
バリ島とロンボク島のあいだのロンボク海峡
である。更に「ウォレス線」自体も、“ワラセア”と表記している。
一般的な「ウォレス線」でよかろうと思う。