―情報技術の250年を読む-
著:中野 明
祥伝社黄金文庫(2020/11)
ISBN:9784396317959
「情報産業」という語を初めて用いた梅棹忠夫を嚆矢に情報の歴史をフランスの腕木通信から現在そして未来までを説明した本。
当該の情報技術の変遷を文庫本で紹介するためには、著者の取捨選択のセンスが問われる。
経済発展の理論を唱えたシュムペータ(本書ではシュンペーター)のイノヴェイションの進展で、トーマス・クーン(本書ではトマス・クーン)が指摘した断続的に革命的変化、即ち「パラダイムシフト」が生じることを、電信電話ラジオテレビPCインターネットに適用して解説している。
エニアックを開発したノイマンだが、現在の「ノイマン型コンピュータ」の生みの親であることを紹介しても良かったか・・・と思う。