カブトムシと進化論

2005-02-07の日記「モノの名前」で、
>有名な生物学者が、「神は甲虫には、並々ならぬ熱意を注いだ。」と言ったそうだ。
の詳細が分かった。
カブトムシと進化論 博物学復権
河野 和男著
税込価格:¥2,625(本体:¥2,500)
出版:新思索社
サイズ:四六判 / 346p 図版24p
ISBN:4-7835-0231-5
発行年月:2004.11
のp150の下記記載である。
英国人生物学者、J.B.S.Haldane:ホールデン、が残した名文句中で最も末永く語り継がれているのは、ある時数人の高名な神学者に取り巻かれて、貴方は創造の研究をつうじて創造主の本性についてどのように結論できるのかと問われたのに答えたとされる「(神様は)法外にカブトムシ類がひいきのようですな」(An inordinate fondness for beetls.)であろう。
 
この本は、進化論を幅広く平易に解説している。
ルフレッド・ウォレスとダーウィンの関係についても、適切に解説しているし、各論を十分咀嚼し内容平明、かつ多岐に渡る。甲虫専門かと思って読み始めたが、思わぬ収穫であった。
今西錦司の今西進化論を一刀両断することなく、拾い上げているところは、かつての心酔者である小生には、ありがたかった。