アマゾン河の博物学者

[原書名:THE NATURALIST ON THE RIVER AMAZONS :〈Bates, Henry Walter〉]
ジョージ・ウッドコック『ベイツ - アマゾン河の博物学者』 新思索社 ISBN 4783502226
翻訳: 長沢 純夫 大曾根 静香
ルフレッド・ラッセル・ウォレスと共に、19世紀のアマゾンに向かい、進化論を実際の昆虫標本の裏付けた人物の評伝。
「ベイツ型擬態」として、
P338,多様な条件のもとで広い範囲にわたって拡散して存在しているために、この過程がゆっくりと連続的に進行するのを見るかわりに、それ(進化)を同時に見ているだけのことである。
とある。
これは、少しずつの変化が、地理的な条件で、擬態として観測され、それがやがては、種が同定されるまでの「進化」として区別できることが、時間をパラメータとしなくても位置をパラメータとしても確認可能であることを示している、ということである。
さて、その少々の変化とは、DNAの変化に置き換えたらどれくらいの差異なのか。
即ち、不捻性を保てなくなる(=種が違う)、ということはどれくらいDNAが変化したらそうなるのか、一般化できるのか・・・
大変興味がある。