最初のヒト

著:アン・ギボンズ
訳:河合 信和
新書館 (2007/08/25 出版)
ISBN: 9784403231087
過去の人間の化石が多く存在するアフリカを廻り、欧米の学者が素朴な探究心と秘めた功名心ともって発掘にいそしんできた。
現在でも、たまに、いわゆる最古の人類の化石とかミッシングリンクの存在がどうのこうのという記事が新聞に取り上げられることがあるが、それほどニュースバリューがある話題である、ということである。
その業界(?)で有名なのは、アウストラロピテクス・ボイセイを発掘したリーキー夫妻(とその一族)である。
ツルカナ湖畔の発掘現場の様子はドキュメンタリー番組で大々的に取り上げられ、かつてそれを見て(モンモンゴの実と共に)リーキー夫妻を知った。
そのリーキー夫妻以前の、デュボアからこの本が上梓された最新の知見まで、よくぞここまで調べたな・・・と思わせるくらい書き込んだ秀作。
化石は黙して語らないが、発掘する方の生きた人間のなんとぎらぎらしていること・・・
日本人として、もちろん、諏訪元東大教授が登場している。