シグナル&ノイズ

−天才データアナリストの「予測学」-
著:ネイト・シルバー
訳:川添 節子
解説:西内 啓
日経BP社(2013/12発売)
ISBN:9784822249809
ウェブ広告の内容説明
「私たちはシグナルを探そうとしてノイズを集めている」米大統領選で「オバマの勝利」を完璧に予測し、世界を騒然とさせた希代のデータアナリストが、情報の洪水のなかから真実(シグナル)を見つけ出す統計分析理論と予測技法を初公開!
 
序章、グーテンベルグ印刷機が情報化社会の先駆けになった話から引き付ける。
 
知識の共有化が進んだ結果、国や宗教が孤立するようになった。あまりに多くの情報を手にすると、私たちは本能的に気に入ったものを選び、それ以外は無視する道を選ぶ。そして同じ選択をした人たちを味方とし、それ以外を敵とするのである(p4〜5)
 
シーザーは、即位式は殺害の場となるという警告(中略)を受け取るが(中略)警告を無視する。都合の悪いところには目をつぶったのだ。かくしてシーザーは暗殺された。(p6)
 
地震等の自然災害、テロ等の人為災害においても、大規模なものは少ない確率でも起こり得るものであり、希望的予測の中で人間は判断しがちであることを著者は指摘する。
得られたデータは単なる数値であるが、人間が介在することで「情報」となる。
それをどう解釈するかで、有用な信号が取り出される。
メジャーリーグの打者のエイジング・カーブによると、最高は27〜28才である。(p89)
イチローのことには触れられていない。ぜひ著者からの一言が欲しかった。
一点だけ、
こうしたシュミレーションが(p476)
他では、シミュレーションとなっていたので、残念。