―ドーキンス博士の特別講義-
著:リチャード・ドーキンス
編・訳:吉成 真由美
早川書房(2014/12発売)
ISBN:9784150504823
英国王立研究所のクリスマスに、マイケル・ファラデーは、子供たち向けに1860年に「ろうそくの科学史」という題で講演を行った。
これは、大変有名になり、以降多くの科学者が登壇している。
本書は、1991年に著者が行った内容を納めており、大変分かりやすく「進化」を学ぶことができる。
ダーウィンの見解に替わる考え方の中で、最も流布しているのが「創造説」p83
で、生物の完成された機能は創造主(神)がデザインしたという考えである。
一見、完璧に機能する「眼」「翼」「擬態」は、神の関与が無くとも、進化の過程で説明できることを、鮮やかに説明している。
この世に誕生して、世界に触れることができる素晴らしさを著者は訴える。
全く同感である。
薄暮時に、出津橋から夕焼けの雲がオレンジ色に輝くグラデーションの色彩を見るときに、なんてこの世は美しいのかと思う心と共感する。
一点だけ、
書中、常体と敬体が不統一箇所があり、多少の違和感を感じる箇所があった。