失われた発見

―バビロンからマヤ文明にいたる近代科学の源泉-
著:ディック・テレシ
訳:林 大
大月書店2005/6
ISBN:9784272440337
本書は、非西洋世界:非白人世界における「数学」「天文学」「宇宙論」「物理学」「地質学」「化学」「技術」の各分野の過去の発見・知見・考え方を多くの文献を渉猟しまとめたもの。
とはいっても、現代文明は、西洋のものが主流でありことは言を俟たない。
数学の分野で、「ゼロ」について、西洋の考え方:無いものを忌避する、ことに対して東洋では早くから取り入れられてきた。
アラビア数字が便利に使用できることにヨーロッパが気づき、文明が進歩した。
個々の文明で過去に単発で優れた発明があっても、次世代に引き継がれなかったら意味がない。
ましてや、旧世代の東側諸国のように、〇〇の発見は我が祖国が最初也!・・・といようような我田引水の資料を平気で人間は作ってしまう性質を持っているのだから、注意しなければならない。