ホモデウス

-テクノロジーとサピエンスの未来-
著:ユヴァル・ノア・ハラリ
訳:柴田裕之
河出書房新社 (2018/9/6)
サピエンス全史が人類の過去の歴史を振り返る書物だったのに対し、本書は一気に人類の未来を分析する。
その内容は、
・なぜ人間の欲望は留まるところを知らないのか
・確固たる不変の人格はありえるのか
・ナチズム、共産主義、自由(資本)主義の分析
等、目からうろこが何枚も剥がれ落ちる記載に富んでいる。
著者は技術系の最新の状況に詳しく、現在の地球上のそこここに「未来」のネタが萌芽しつつあることを豊富な事例で紹介する。
なぜこのような考え方ができるようになったのかを考えると、中東(イスラエル)に生を受けたことに関係があるのではないかと、どうしても思っていしまう。
各文章は比較的短く、訳も的確で読みやすいが、中身が濃いのでしばしば各文を再読することがあった。