進化論はいかに進化したか

進化論はいかに進化したか
書評
著:更科 功
新潮選書 (2019/1/25)
ダーウィンが、(創造論を信奉する)キリスト教しかないような社会の中で、「進化論」を発表したことは、革命に価するような常識破りなことであった。
その頃は、現在の様なDNAを始めとする理論的・科学的な裏付け・証拠にも乏しい時代だったのだ。
本書に依るとダーウィンの「種の起源」にしても、版を重ねる毎に、表記・内容が変わっている・・・とのことである。
「進化」という事象に対して、本人が、いろいろと苦しんで悩んで説明しようとしていることに対し、後世の人々はいろいろと解釈をしてきた。
種の起源」は古典となっていて、なかなか読みずらいことから、いわゆる「進化解説本」が数多く出版されていて、今やそれらは玉石混交となっている。
初めて何も知らないまま、手に取った本が“とんでも本”であったら、悲劇である。
本書は、ダーウィン以降の進化論の現状についてを概況する目的としては、ごく最近の発行日でもあるので絶好であると思う。