ビッグ・クエスチョン

- 〈人類の難問〉に答えよう-
著:スティーヴン・ホーキング
訳:青木薫
NHK出版(2019/03/14)
ISBN:978-4-14-081773-5
2018.03/14に惜しまれつつ世を去った科学者が最後に残した究極の問の答え、を我々に遺して下さった。
〈10のビッグ・クエスチョン〉
1 神は存在するのか?
2 宇宙はどのように始まったのか?
3 宇宙には人間のほかにも知的生命が存在するのか?
4 未来を予言することはできるのか?
5 ブラックホールの内部には何があるのか?
6 タイムトラベルは可能なのか?
7 人間は地球で生きていくべきなのか?
8 宇宙に植民地を建設するべきなのか?
9 人工知能は人間より賢くなるのか?
10 より良い未来のために何ができるのか?
ホーキング博士は、「ホーキング放射」でブラックホールが最後には蒸発するという理論で世の中を驚愕させたが、残念ながら氏の生存中に証拠が証明されず、ノーベル賞は与えられなかった。
本書中、
(ミニブラックホールが)もしも見つかれば、私はノーベル賞をもらっただろう(p133)
とある。
これほどの科学者に授与しなかったのはノーベル財団の名折れである。
p179に、
リンカーン・シュテフェンス(アメリカのジャーナリスト。1919年にソ連を訪問した)はかつてこう述べた。「私は未来を見た。そしてその未来はうまくいっている」。じつは彼はソ連のことを言った
このエピソードは、プロパガンダにうまくしてやられたことを物語る。
博士は、彼が予測する未来の姿の前に、現在の種々の問題点(温暖化、戦争、動物の絶滅)にも早急に手を打たなければならないと警鐘を鳴らす。
イギリスのEU離脱トランプ大統領の件も取り上げられている。
しかし、ドナルド・トランプはこの本を読まないだろう。