この世界を知るための 人類と科学の400万年史

著:レナード・ムロディナウ
訳:水谷 淳
河出書房新社(2016/05)
ISBN:9784309253473
人類が直立し歴史を刻み始めると、世界を認識し、何故?と問うようになる。
一方は宗教に行くが、もう片方は科学の道に進む。
古代、力を持っていたのは直感的なアリストテレスの“科学的な”説明だった。
曰く、重いものの方が早く落下する・・・
これを打ち砕いたのが、ガリレオ。実験物理学の始祖。
古典物理学を完成したのが、ニュートン
宗教的固定概念を裏返した、ダーウィン
更に常識的な概念では計れない量子理論。
それぞれの、パラダイムシフトを興味深く読ませる。

気になった点
・p79:ハンムラビ法典は最古の法典。とあるが、(ウィキペディアによると)そうではないらしい。
・p275:メンデルの研究結果はダーウィンのもとに届くことはなかった。とあるが、論文が掲載された『ブリュン自然科学会誌』は、ダーウィンの蔵書中にあることが確認されている。(しかし、ダーウィンの書き込みはされていない)
・p312:花粉の運動の解析として始まった学問。とあるが、前頁では正確に「花粉の中に含まれているような微小な粒子」と正確に述べているのに、不正確な表現。