なぜ人はニセ科学を信じるのか

〈1〉奇妙な論理が蔓延するとき
〈2〉歪曲をたくらむ人々
著:マイクル・シャーマー
訳:岡田 靖史
早川文庫(2003/08発売)
ISBN:9784150502805/9784150502812
著者名について、本書では「マイクル・シャーマー」となっているが、ウィキペディアでは「マイケル・シャーマー」となっている。

マイケル・シャーマー TED」で検索すると、同様の内容の公演が見られる。

人間はあらゆることに説明を欲する。
それを満たす際に使用するのは、自分の直感。
ダニエル・カーネマンが「ファスト&スロー」で述べているように、「システム1」:感情に判定を任せるモードを多用する。
「システム2」:熟慮・・・即ち科学的対応、は面倒臭いので、使われない。

あらゆる説明は人の心の中にしかない。科学法則が繰り返される自然現象を説明し、普遍化しようとするのに対して、ニセ科学の主張は個の特異性に終始するものでしかないのだ。(上p85)

日々の暮らしの中でも、我々は根本的なパラダイムの変化をなかなか受け入れようとしない。(中略)ほとんどの場合、反対者が少しずつ死んで数を減らし、生まれたときから新しい考えに慣れ親しんだ世代が育ってはじめて交代が起きるのである。(上p143)