レオナルド・ダ・ヴィンチ

著:ウォルター・アイザックソン
訳:土方 奈美
出版社:文藝春秋(2019-03)
ISBN:978-4-16-390999-8/978-4-16-391000-0
著者は、スティーブ・ジョブズが是非本人の伝記を世に送り出して欲しいと依頼された人物。
現存する約7,200頁の自筆ノートを全て読んだ上で、執筆しているという。現在これ以上の一次資料は得られないことと、最新発見の絵画分析結果も加えている。
この内容を越える評伝は、今後はなかなか難しいと思う。
本書では、レオナルドは、完全無欠の天才ではなかった点についても遠慮なく描写している。
ルネサンスという時代が、レオナルドという人物を育んだと言えよう。
それにしても、2005.06/02に紹介した、
テレビ映画「レオナルド・ダ・ビンチの生涯」(1972)
内で語られていたセリフが本書内のそこここに出てくる。
詳しい内容は、書籍が優れていることは勿論だが、当該ドラマはヴィジュアルならではの生き生きとした描写で、当時かなり本気で時代考証が成されて製作されたことを本書で再確認できた。

ルネサンス」という言葉を書物に使ったのは、ヴァザーリが初めててあった。上巻p24

レオナルドとルドヴィコ・イルモロとは、同年生まれだった 上巻p66

上巻p191の【図37】の説明
ブラマンテの描いたヘラクレイトスデモクリトス
は、
ブラマンテの描いたデモクリトスヘラクレイトス
の方が分かりやすい。

イモラの地図を製作するのにあたって、
都市を真上からみた眺めを地図にする下巻p89
ことはレオナルドが世界で最初であった。

ブラジルに到達したアメリゴ・ヴェスプッチは
「さまざまな理由から新大陸と思われる土地に到着した」
と正しくパトロンたちに報告した、このため
新大陸はアメリゴにちなんでアメリカと命名された、 下巻p96
というようないきさつがある。

 

5月初旬の屋根工事中期間に、十字路はす向かいのお宅に救急車が来て、ご主人が緊急搬送された。その時はご本人が歩いて救急車に乗車されていた。
今日午後、喪服の人々がクルマでやって来た。
白木の箱と遺影と見られるものがちらと見えた。
確認していないが、ご主人だったのだろうか?