生命の起源

―地球と宇宙をめぐる最大の謎に迫る-
著:ポール・デイヴィス
訳:木山 英明
明石書店(2014/05)
ISBN:9784750340166
生命の起源について語るとき、科学が進むに連れて「卵が先か鶏が先か」のジレンマに行き当たる。
生命の現状を分析すればするほど、その精妙さには感嘆するものがある。
だからと言って、それは“造物主”に依ってもたらされたものでは無いことも、余多ある証拠から明らかである。

問題はその進化の様式が問われているのである。(p398)

著者は、生物は太陽系以外の宇宙で発生して、その種子が地球にやってきた・・・と説く。

宇宙のどこかで発生しようが、地球で発生しようが、結局生命創造のメカニズムについて、決定的なものは無い・・・とも著者は述べる。

だったら、おまり大風呂敷を広げなくても・・・とも思う。

あなたの体の原子のなかの10億個ばかりは、以前イエス・キリストに、あるいはジュリアス・シーザーに、あるいはお釈迦さまに、(中略)属していたものなのである。(p210)

p215で、「ジャン・ウートが云々」とあるが、誰か分からなかった。
どうやら、Jan Oortのことらしい。オールトの雲、で有名な。
だったら、一般的な「ヤン・オールト」として欲しかった。

p225で、
彗星が太陽に接近すると、彗星はガスと塵の雲を引く。その雲は太陽風に引かれて
とあるが、正しくは
彗星が太陽に接近すると、彗星はガスと塵の雲を引く。その雲は太陽風に押されて
である。