ブラウン運動

まず、「ブラウン運動」とは、何か?を
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5174/indexb.html
「花粉から出た微粒子の観察により発見」となっている。
よくご覧頂きたい。
「花粉の観察により発見」ではないことに注意されたい。
ある時期まで、教科書等ではこの誤った方が紹介されていたことがあった。
だから、花粉を見ればブラウン運動が見られる、と誤解した向きが大勢いると思う。
自分もそのひとりだった。
小学生時代自分で試しに顕微鏡を覗いて、花粉が揺れている「ように」見えたのを、「なるほどブラウン運動だ」とヒトリガテンし、悦に入っていた。
権威による思い込みの影響は大きい、と思う。
実際は、花粉の大きさは普通30〜50ミクロン(30〜50×10-6m)、一方水分子の大きさは1nm 以下で(1nm(ナノメートル)=1×10-9m)。で、「花粉」そのものに影響を及ぼすにはスケールが違いすぎ、花粉は揺れない、のだ。
この誤解の顛末を明確に書いた本が、
思い違いの科学史 青木国夫他著
出版社: 朝日新聞社1978年1月22日初版
現在は、文庫で入手可: ISBN: 4022613688:(2002/02)
(原本)p243〜261で、板倉聖宣さんがご自身の誤解体験を元に記載されている。
数年前、朝日新聞夕刊経済欄コラムでこのブラウン運動が、「誤った方=花粉運動」で掲載されていた。
早速、朝日新聞に対して同一出版社から正しい解釈が紹介された本が出ている旨を知らせた。・・・
が、反応は、なしのつぶてだった。