138億年宇宙の旅

著:クリストフ・ガルファール
訳:塩原 通緒
早川書房(2017/11)
ISBN:9784152097231
宇宙開闢以来、現在まで人間が理解している「宇宙」というものを、一般人でも理解できるように解説した本。
数式は、一つだけ:E=MC2。
図版も、一つだけ:アインシュタインの笑い顔。
南国の海辺に寝そべり、休暇を満喫するあなたが遭遇する疑似体験を想定することで、話が進んでいく。

宇宙スケールの解説の速度は、文章ならでは・・・光速度を簡単に上回り、砂浜辺から超銀河団の大規模構造までやすやすと移動し、解説する。

一方、ミクロの量子世界とマクロの宇宙スケール世界との関係も語る。
勿論、その理解に至る歴史的な展開の記述も欠かさない。

著者は、
インフレーション時代はビッグバンの前にあった。p458
としている。
これは、
1.ビッグバン(フリードマン宇宙)
2.インフレーション宇宙
3.再びフリードマン宇宙
という、世の中に膾炙している説明とは異なる。

また、p391-2で
恐竜が絶滅する1億6000万年前のころ
とあるが、誤記だと思う。